TT War Log

戦争・テロ関係の情報ログ

中国による台湾の海上封鎖が起きると一体どうなるのかをシミュレーションした結果

【要点】

◎CSISの26回の図上演習の結果、中国の台湾封鎖は補給困難・多数の死傷者・世界的経済混乱を招くと判明。空輸も需要の2%しか賄えず、台湾はエネルギー不足で壊滅的打撃を受ける。封鎖は中国の国際的孤立も招き得ると警告された。


【図表】








出典: https://gigazine.net/news/20251214-chinese-blockade-taiwan/


【要約】

CSISは中国が台湾を海上封鎖した場合の影響を検証するため、計26回(21の固定シナリオ+5つのフリープレイ)の図上演習を実施した。シナリオは中国側と台湾+米国側の対応を4パターンで想定。「激しさ・低」では台湾軍が時間稼ぎはできるものの物量で中国軍に圧倒され、海上輸送は困難となる。米国がウクライナ型の「物資支援のみ」で介入した場合でも一部補給は可能とされた。「激しさ・中」では潜水艦・機雷により輸送船が大量に沈められ、数十〜数百隻の損失なしに十分な補給は不可能。「激しさ・高」では空輸が検討されるも、台湾人口の規模から日常消費の約2%しか賄えないことが判明。いずれのシナリオでも多数の死傷者が出るうえ、中国・米国双方に甚大な軍事損害が予測される。エネルギー輸入依存度の高い台湾では電力・産業が深刻な打撃を受け、世界規模の経済混乱も不可避とされた。CSISはベルリン封鎖になぞらえ、封鎖は中国の国際的孤立を招くリスクが高いと指摘し、「封鎖をどう防ぐかが最大の課題」と結論づけた。


【ニュース】

◆中国による台湾の海上封鎖が起きると一体どうなるのかをシミュレーションした結果 (Gigazine, 2025/12/14 17:00)
https://gigazine.net/news/20251214-chinese-blockade-taiwan/


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